シロアリとフローリング
シロアリ被害はフローリングも遭うのでしょうか。
正解はフローリングもシロアリのターゲットになります。
ひょっとすると最近フローリングを歩いていると凹んだり、プカプカしたりキシキシ音がすることはないでしょうか。
それはもしかすると、フローリングの下側をシロアリにやられているのが原因かもしれません。
ただフローリングのキシキシ音ぐらいですとシロアリが必ずしも原因とは限りません。
その他の要因としては
・ずさんな施工
・経年劣化
・床下の換気が甘く湿気を吸っている
・新築
最後の新築というのは、建てたばかりの家は木材が乾燥しきっていないので水分が抜けていくと周りの木材と擦れてキシキシ音がすることがありますが、1、2年もすれば音が消えます。
このように一概にシロアリ被害とは言えない現象が多いのもフローリングですが、気になる音や感触があるのであれば、無料なので床下のシロアリ点検をしてもらうことをオススメします。
フローリングがシロアリにやられてしまいますと耐震性に不安が出るのはもちろんですが、補強にシロアリ駆除以上の費用を払うことになります。
シロアリ駆除の料金は以下過去記事をご参照ください↓
シロアリは3階にも来る?
シロアリは3階にも来るのでしょうか。
結論から言いますと来ます。そういう事例はたくさんあります。
特にイエシロアリの被害に遭うケースが多く、3階建てのアパートやマンションさえ被害に遭ったことがありますが、これはイエシロアリが水分を持ち歩くことができるためです。
そのため気温の条件さえそろっていさえすれば活動を止めずに進めますので、床下から開始して3階まで伝ってきたケースが考えられます。
またイエシロアリもヤマトシロアリも、ある程度コロニーの個体数が増えると羽アリになりますが、その羽アリが3階にたどり着いてコロニーを作って食害が進んでいたケースもあります。
いずれにしても3階にまでシロアリの被害があるとすると大抵は1階、2階も被害を受けているので家の倒壊のリスクもあります。
早めに業者に駆除依頼をしてもらうようにしてください。
シロアリのチェック方法については以下過去記事をご覧ください↓
シロアリチェックの方法は?
シロアリを自分でチェックするにはどこを見ればいいのでしょうか?
その方法についてこの記事では書いていきたいと思います。
①ご近所でシロアリ駆除をした
ご近所でシロアリの駆除をしたという噂を聞いていないでしょうか。
近所にシロアリがいる場合、近くまでシロアリが近づいてきている可能性もあります。
最近近くでシロアリ駆除を行ったなどの話があればご注意ください。
②壁や柱
壁や柱を叩いてみると、コーンと空洞のような音がする場合、すでにシロアリに木材の内部を喰われている可能性もあります。
③床の感触
床を歩いているとフワフワしているような感覚がある場合も要注意です。
シロアリは風を嫌うので木材の表面に出てくることはなくギリギリ皮一枚を残して食害していくので、床などはフワフワしてきます。
④羽アリ
家の中で羽アリをたくさん見た場合は要注意です。
シロアリは巣の個数が多くなると一部が羽アリ化して飛び立っていきくので、シロアリのコロニーがしっかりと育っている可能性があります。
但し、一匹二匹では気にしないでも大丈夫なケースが多いです。
⑤基礎や土台
基礎や土台に蟻道といって土が細く長く盛られている道があれば、それは家の中にシロアリが侵入してきた証拠になります。
家の周りをぐるっと回ってみて調べてみてください。
⑥廊下
廊下が最近ギシギシ鳴るようになったのであればこれも注意です。
特に水場近くの廊下がシロアリの食害の被害に遭う可能性が高いです。
⑦襖やドア
襖やドアが閉まりづらくなっているなど、建てつけが変わってきている場合、建物の構造部分がシロアリの被害に遭っている可能性もあります。
シロアリがやってくる経路については以下過去記事をご覧いただくと参考になると思います。
シロアリはどこからくる?
シロアリはどこからやってくるのでしょうか。
大きくは二つの経路があると言われています。
①羽アリとして飛来する
②土の中から
①の羽アリですが、シロアリは約100万匹で一つのコロニーを形成していると割れていますが、一定数以上個体が多くなると羽アリが生まれます。
そして時期が来ると羽アリが一斉に飛び立ちます。
この飛来した羽アリが住宅の隙間などから床下に入り込むことで別場所にコロニーを形成します。
(参照:シロアリ 羽アリ - シロアリ)
これが一つのケースですが、可能性としてはとても低いです。
そして②の土の中からですが、シロアリ全体の90%が土の中からやってきます。
シロアリは太陽の光が大の苦手で風も乾燥するので嫌いです。
そのため、普段は土の中で穴を掘って進み、家の床下の地面から出てきて家の木材を侵食し始めます。
これが二つ目のケースですが、このパターンが圧倒的に多いです。
そのためシロアリ駆除では、薬剤などを用いて床下の地面一帯にバリアを張り、かつ仮にそのバリアを突破されても床下の木材にも薬剤を塗布しておくことで二重で予防をします。
シロアリ駆除の具体的な料金については過去記事「シロアリ駆除 料金 - シロアリ」をご覧ください。
シロアリとウッドデッキ
シロアリ対策の観点から考えると、ウッドデッキはどうなのでしょうか。
シロアリは太陽光と乾燥を嫌い、太陽光の下では数時間で死んでしまうほどとても弱い生き物です。
そのため、できるだけ湿気があって太陽光が当たらないところがシロアリにとって住み心地の良い空間になります。
そのため、雨の日が多く湿気が高い地域や、普段日光が当たらない庭などに設置してあるウッドデッキはシロアリの恰好の住処になるリスクがあります。
どのように侵入をしてくるのかと言いますと、ウッドデッキを支えている柱が木製でそれが地面に接していると、地中の巣からシロアリがその柱をから上ってきます。
ソフトウッドであればすぐに食い破られてボロボロになってしまいます。
ではどのような対策があるのかと言いますと、ウッドデッキは天然木ではなく樹脂木の材質にすることです。
樹脂木はプラスチックと木紛が混ざっている材質であり、シロアリがかじることはあっても完全に食い荒らされることはまずありません。
もしも今天然木のウッドデッキがシロアリ被害に遭ってしまっているご家庭は、次回は樹脂木の材質を選んでみることをおススメします。
シロアリ 大きさ
シロアリの大きさはどのぐらいあるのでしょうか。
シロアリと一言に行っても、大きくイエシロアリとヤマトシロアリに分かれそれぞれサイズが異なります。
▼イエシロアリ
女王アリ:大きいサイズになると35 - 40mm
羽アリ:8 - 10mm
兵アリ:8 - 10mm
職アリ:5mm
▼ヤマトシロアリ
女王アリ:大きいサイズになると15mm
羽アリ:5 - 8mm
兵アリ:4 - 6mm
職アリ:3 - 5mm
ちなみに、職アリとはいわゆる働きアリのことで、餌を運ぶ、コロニーを形成するなどの仕事をしており、全体の95%がこの職アリです。
兵アリはコロニー内を練り歩いて外敵などから防衛が主な仕事になります。
全体的にイエシロアリの方が大きい傾向にあります。
またイエシロアリやヤマトシロアリの活動時期や被害範囲の違いについては、以下過去記事をご覧ください。
シロアリ 駆除
シロアリ駆除の必要性はどの程度あるのでしょうか。
以下過去記事でも書きましたが、いざシロアリを駆除しようと思うとその料金はばかりになりませんよね。
では、もしもシロアリ駆除をしなかった場合、どうなるのでしょうか。
今までこういうお客さんがいたので事例を紹介します。
約2年ほど前のお話。
神戸市在住のNさんから「羽アリを見つけたので、シロアリがいないか調べてほしい」と私の勤めている会社に連絡が来ました。
さっそく社員数人が調査へ行ったところ、床下の構造部分でシロアリが確認され、Nさんにはすぐにシロアリ駆除をするようにアドバイスさせていただいたところ
「いくらぐらいかかるのですか?」
と聞かれて「今すぐには何とも言えないですが、イエシロアリで敷地面積が30坪程度なので30~35万円程度になると思います」
「そんなに高いの?!無理よそんなの無理無理」
と言われ、シロアリ駆除をしたがりません。
何度アドバイスをさせていただいても「お金が無いから無理」と言われ、仕方がなく何もできない時期が続きました。
三か月後、再びNさんから連絡がきて
「主人と話したんですけど、やっぱりシロアリがいるまま生活するのも気持ちが悪いので駆除を依頼したいわ」
とのことなので、すぐに見積もりを出し駆除を開始。
ところが、シロアリが思った以上に増えており、予定していたのよりもたくさんの薬剤を使うことになってしまいました。
また、家の構造部分が完全にシロアリにやられてしまって、明らかに家の強度が極端に下がっている状態でした。
結局Nさんは最終的にどうなったのでしょうか。
シロアリ駆除代30万円の他に家の補修代が150万円かかり大損害になってしまわれました。
かわいそうでしたが、もしかすると三か月前の時にそのまま駆除をしていればそこまで大きな被害にはなっていなかったかもしれません。
これは実際にあった事例です。
シロアリ駆除はシロアリがいるのであれば早めにやるにこしたことはなく、必要性というか必須だと私は思います。
またシロアリがいなくても、予防はやはり10年に一度やっておくべきです。
これだけでもかなりの確率でシロアリが床下に住み着くのを防ぐことができます。